大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和40(オ)182 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代表者古賀広喜の上告理由第一章および第二章について。

訴外Dが所論の示談書に署名捺印した趣旨に関する原審の事実認定は、原判決挙

示の証拠により肯定できるから、原判決に所論の採証法則違反等の違法がない。論

旨は採用できない。

同第三章について。

証人Dおよび同Eに対する原審の証拠調は、民訴法二六五条に基づき受命裁判官

により原審裁判所以外の場所において行われたものであつて、その証拠調の結果が

公開の法廷において行なわれた原審第二回口頭弁論において陳述されたものである

こと記録上明らかであるから、これにつき非公開を云々して違憲をいう所論はその

前提を缺く、論旨は採用できない。�

同第四章および第五章について。

原判決は、本件事故は、上告会社の貨物自動車を運転する訴外Fの過失によつて

起つた旨を判示したものであつて、右判断は原判決引用の第一審判決挙示の証拠に

より肯認できるから、原判決に所論の採証法則違反等の違法はない。所論は、違憲

をもいうが、その実質は、右の点に関する原審の証拠の採否、事実の認定を非難す

るものにほかならない。論旨は採用できない。

同第六章および第七章について。

所論は、国家公務員災害補償法による災害補償は、公務員の勤労に対する対価で

あることを前提とするものであるが、そのように解すべき理由がない旨の原審の判

断は正当であるから、所論の違憲、違法の主張はその前提を欠く。論旨は採用でき

- 1 -

ない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!